投資信託の中でも特に人気のあるeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)、通称オルカンは、世界中の株式に分散投資を行うことで知られており、その安定性から初心者にもおすすめされることが多いです。
筆者自身もオルカンへの投資を行っており、安定した長期運用が可能な優れた商品だと感じています。
しかし、オルカンの人気に伴い、一部からは「オルカンへの集中投資はリスクが高い」という批判の声も上がっています。多くの人々が「オルカン一本で十分」と考える中で、オルカンだけに投資する人が増えていることが背景にあります。私の考えでは、オルカンだけに投資しても特に問題はなく、むしろ不安定な個別株よりも安定したリターンが期待できると思います。
ただし、一方で「オルカンのみの投資はリスクが高い」という意見も存在します。この記事では、オールカントリーへの集中投資が高いリスクを伴う可能性について掘り下げていきます。
毎日市場動向を知ることで投資脳が磨かれると思ってます。我々のYoutubeチャンネルでは、以下の動画のように、基本的に毎日バーチャルエコノミストによる最新の株式市場の動向を配信しています!
チャンネル登録・グッドボタン・通知オンにし、聞くだけでも大丈夫なので、毎日の視聴よろしくお願いします!!
※当サイトには広告が含まれます。
オールカントリーへの集中投資のリスクについて
「オルカンへの集中投資」という言葉は、投資対象がeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)、通称オルカンのみに限られている投資家に対して使われます。確かに、オルカンへの単一投資は、その定義上「集中投資」と言えるでしょう。
しかし、なぜオルカンへの集中投資が一部でリスクが高いとされているのでしょうか?
オルカンへの集中投資がリスクが高いとされる主な理由は以下の通りです。
- 米国中心・米国依存:
オルカンは多くが米国株に投資されており、その結果として米国市場の動向に強く依存することがあります。 - 新興国の発展に対応できない:
オルカンは世界各国の株式市場に投資しているものの、特に新興国市場に対する柔軟な対応が難しい場合があります。 - 基軸通貨の変更への対応:
万が一、世界の基軸通貨が変更された場合、オルカンへの投資は影響を受ける可能性があります。
以上の点から、オルカンへの集中投資は一定のリスクを伴うと言われています。投資家はこれらのリスクを認識し、自身の投資戦略を慎重に考える必要があるでしょう。
オールカントリーの米国依存について
オールカントリー(eMAXIS Slim全世界株式・オールカントリー)は、確かに米国企業を中心に構成されています。このファンドの構成比率を見ると、米国が60.4%を占め、日本5.5%、イギリス3.5%と続きます。このことから、オールカントリーが米国中心であり、米国市場に大きく依存していると言えます。
しかし、この米国企業の中心的役割は、世界経済において米国企業が重要な地位を占めていることを反映しています。私たちの日常生活には、Apple、Google、Amazon、Microsoftなどの米国企業が深く関わっています。これらの企業の製品やサービスは、世界中の多くの人々にとって不可欠です。
このように、米国企業が世界経済、特に私たちの社会生活に深く組み込まれているため、オールカントリーの中で米国企業が大きな割合を占めるのは自然なことです。
米国経済が不振に陥れば、その影響は世界中に波及します。だからこそ、オールカントリーにおける米国企業の大きな割合は、世界市場の動向を捉える上で重要な役割を果たしています。この点を理解すれば、「米国中心・米国依存」という批判よりも、オールカントリーへの投資が世界経済の動きに対応するための有効な手段であると言えるでしょう。
オールカントリーと新興国市場の対応力
オールカントリー(eMAXIS Slim全世界株式・オールカントリー)への集中投資に関する懸念の一つとして「新興国の発展に対応できない」という指摘があります。この指摘は、オールカントリーの中で新興国の割合が少ないため、新興国が経済的に成長してもその恩恵を十分に受けられないという見方に基づいています。
しかし、オールカントリーの新興国割合が現時点で小さいのは、新興国市場の時価総額が全体的に小さいためです。新興国市場が成長し、時価総額が増加すれば、オールカントリーの中でのその比率も自然と上昇します。
オールカントリーは、各国の株式市場と経済状況を反映し、自動的に組み入れ比率を調整します。そのため、新興国の経済成長に伴い、オールカントリーの構成比率も見直され、新興国の成長を取り込むことが可能です。
オールカントリーの強みは、世界経済や株式市場の動向に合わせて組み入れ比率を自動的に調整し、適切にリバランスされることにあります。新興国市場が急成長する場合、一時的な急上昇が続かない場合もあります。新興国市場は成長の可能性が大きい一方で、市場規模が小さく不安定な側面もあるため、無闇に比率を高めるとリスクを増大させることになりかねません。
新興国市場の成長が安定し、時価総額が増加するにつれて、オールカントリーも自動的にその比率を調整し、新興国市場のポテンシャルを取り込んでいきます。したがって、新興国市場の発展に対応できないという懸念は、長期的な視点から見れば必ずしも当てはまらないと言えるでしょう。
オールカントリー投資と基軸通貨の変動リスク
オールカントリー(eMAXIS Slim全世界株式・オールカントリー)への集中投資におけるリスクの一つとして、「基軸通貨の変更」が挙げられます。
現在、世界経済はアメリカのドルを基軸通貨としています。このドルの地位により、アメリカ及びその企業は高い信用を維持しています。しかし、仮にドルの基軸通貨の地位が変わると、アメリカ企業の信用力や影響力に変化が生じる可能性があります。
実際に、中東や中国、インドなど一部の国々ではドル覇権からの脱却や新しい経済システムの構築を目指す動きが見られます。これらの動きが進み、ドルの地位が揺らぐと、現在のオールカントリーにおける米国株の大きなウェイトがリスク要因になるとの懸念があります。
しかし、基軸通貨の変更は短期間で進むものではありません。変更には長い時間を要し、その過程でオールカントリーの組み入れ比率も変化していくと考えられます。基軸通貨の変動がもたらす経済的変化に対し、オールカントリーはその変化に応じて適切に組み入れ比率を調整するでしょう。
したがって、オールカントリーへの集中投資が基軸通貨の変更により直面するリスクは、実際には長期的視点で見た場合、現時点では限定的と言えます。基軸通貨の変動はゆっくりと進むため、投資家はその過程を注視し、必要に応じて自身の投資戦略を調整することが重要です。
オルカンを始める方におすすめの証券会社!
オルカンを検討している場合、特に月額5万円以下の投資を考えている方には、クレジットカードを使用した投資方法がおすすめです。この方法では、マネックス証券と提携している「マネックスカード」の利用が特に有効です。
マネックスカードは、クレジットカード投資において最高のポイント還元率を提供しています。さらに、マネックス証券では現在特別キャンペーンを実施中で、新たに口座開設を行うと2,000円のボーナスが得られます。口座開設を検討している方にとって、これは大変魅力的な機会です。
このように、マネックス証券は新NISAを始める方にとって、コスト効率の良い選択肢となり得ます。特にクレジットカード投資を利用することで、投資の利便性とともに追加のメリットを享受することが可能です。
マネックス証券|無料クレジットカードと積み立て還元
マネックス証券は、主要なネット証券会社(auカブコム証券、SBI証券、松井証券、楽天証券を含む)の中で、最高のポイント還元率1.1%を提供しています。これは、クレジットカードを利用した積立投資において非常に有利な条件です。
加えて、ワン株(単元未満株)の買付手数料や投資信託の購入時の申込手数料が無料である点も、投資家にとって魅力的なポイントです。このため、インデックス投資や高配当株に興味がある方にもマネックス証券はおすすめです。
IPO(新規公開株)に関しても、マネックス証券は取り扱い銘柄数が多く、完全平等な抽選システムを採用しています。これにより、投資資金が少ない方でも当選する可能性があり、IPO投資を始めたい方にも適しています。
現在、マネックス証券では口座開設により2,000円がプレゼントされるキャンペーンも実施中です。投資を始める絶好の機会となるでしょう。
SBI証券の魅力|低手数料と多様な国の株式
SBI証券は、業界でトップクラスのシェア率を持ち、特にその低い手数料が大きな魅力です。
SBI証券では「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」という2種類の手数料プランがあります。スタンダードプランでは、手数料が55円からとなっており、アクティブプランでは1日の約定代金が100万円まで無料です。これらのプランは投資スタイルに応じて途中で変更が可能です。
SBI証券は、外国株式の取り扱いが9カ国にわたり、業界で最多を誇ります。具体的には、米国、中国、韓国、ベトナム、ロシア、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの株式を扱っています。
三井住友カードで積立投資を行うと、積立額の0.5%~5.0%相当のVポイントが付与されます。クレジットカード積立投資の上限は月5万円で、その利用で250円~2,500円相当のポイントが得られるためお得です。
さらに、SBI証券では1株から取引できる単元未満株(S株)も取り扱っており、特に高配当株への投資にも適しています。
これらの特徴により、SBI証券は多様な投資ニーズに対応可能な証券会社として、多くの投資家に選ばれています。
松井証券|老舗のネット証券と手厚いサポート
松井証券は、国内有数の老舗証券会社であり、投資家からの信頼も厚いです。多彩な投資商品やアドバイザリーサービスを提供しており、投資初心者から上級者まで幅広いニーズに応えています。その他のメリットやサポート体制についても紹介します。
松井証券の魅力の一つは、手厚いサポート体制です。ウェブ上で簡単によくある質問を確認できるだけでなく、投資信託や株に関する相談について、それぞれ専用の電話相談窓口を設けています。これにより、サービス全般や特定の分野について必要な情報を迅速に入手できる環境が整っています。
さらに、契約者のパソコン画面を共有しながら相談できる「リモートサポート」も提供されており、パソコン操作に不慣れな方でも安心して相談を受けることができます。
この機会にぜひ松井証券公式サイトをチェックしてみてください!
よくある質問 オール・カントリー
- S&P500オール・カントリーを両方買うのは?
-
全世界株式と米国株式のどちらに投資するかはよく議論が巻き起こっていますが、結論から言うと、「両方(どっちも)買う」「どっちかを買う」どちらでも大丈夫です。詳しくは以下の記事で解説しています。
オールカントリーとS&P500、どちらが投資に適している? オールカントリー(オルカン)とS&P500は、インデックス投資の人気先として注目を集めていますが、両者の選択に迷うこともあるでしょう。 https://moneychat.life/m... - S&P500とオール・カントリーはどっちを買えばいいですか?
-
どちらに投資しても問題ありません。S&P500とオール・カントリーの比較など、詳しくは以下の記事で解説しています。
オールカントリーとS&P500、どちらが投資に適している? オールカントリー(オルカン)とS&P500は、インデックス投資の人気先として注目を集めていますが、両者の選択に迷うこともあるでしょう。 https://moneychat.life/m... - 全世界株式は最強ですか?
-
「オールカントリーだけに投資すればいい」「オールカントリーは最強」といった意見を見かけることがありますよね。全世界株式は最強なのか、オールカントリーにだけ投資したらいいのかは以下の記事で解説しています。
積立投資はオールカントリーだけでいいの?全世界株式が最強? 投資信託のファンドを選ぶ際に、「オールカントリーに投資するだけで良いのか?」「全世界株式ファンドが最強なのか?」と迷うことがあるかもしれません。 結論から言う... - オルカンをおすすめしない理由はありますか?
-
オルカンをおすすめしない理由については以下で解説しています!
全世界株式(オールカントリー)の投資をお勧めできない6つ理由とは? インデックス投資を検討する際、多くの人が「全世界株式(オールカントリー)」への投資に興味を持つことでしょう。しかし、この投資戦略に対して「おすすめしない」と... - オールカントリーの買付日はいつがおすすめですか?
-
オールカントリーのおすすめの買付日については以下の記事で解説しています。
オールカントリーの積み立てタイミングは?ベストな時期はいつ? オールカントリー(全世界株式)への投資は、多くの人にとって魅力的ですが、その積み立てタイミングについて疑問を抱くことはよくあります。一体、オールカントリーの... - 全世界株式オールカントリーと除く日本どっちがおすすめなの?
-
全世界株式オールカントリーと除く日本の比較と、どちらがおすすめなのかについては以下の記事で解説しています。
全世界株式投資オールカントリーは日本を含むか除外するか、どちらが良いのか? こんにちは! 全世界株式への投資を検討する際、よくある疑問の一つが「全世界株式オールカントリーに日本を含めるべきか、除外すべきか?」です。 はっきり言ってしま... - SBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:雪だるま)とeMAXIS Slim全世界株式(通称:オール・カントリー)のどっちがおすすめなの?
-
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:雪だるま)とeMAXIS Slim全世界株式(通称:オール・カントリー)の比較については以下の記事で解説しています。
オールカントリー投資の選択!SBI雪だるまとeMAXISオール・カントリーどっちを買うべき? こんにちは! オールカントリーの投資を考える際に、「SBIの全世界株式インデックスファンド(通称:雪だるま)とeMAXIS Slim全世界株式(通称:オール・カントリー)の...
まとめ オールカントリーへの集中投資とリスク
オールカントリー(eMAXIS Slim全世界株式・オールカントリー)への集中投資が高リスクかという疑問に対して、実際のところ特別な問題はありません。
株式投資には一般的なリスクが伴いますが、オールカントリーはそのリスクを抑える選択肢の一つです。この投資信託は世界中の株式に広範に分散投資しており、比較的安定した投資先と考えられます。
過剰な心配をする必要はなく、オールカントリーに集中投資をしても問題ないと言えます。全体として見ると、世界的な株式市場に幅広くアクセスできるため、多くの投資家にとって安定感のある選択肢となるでしょう。
-
オールカントリーとS&P500、どちらが投資に適している?
-
オルカンは、世界の株式市場を『固定』せず、むしろその『変化』を活用するツール
-
積立投資はオールカントリーだけでいいの?全世界株式が最強?
-
オールカントリーの積み立てタイミングは?ベストな時期はいつ?
-
全世界株式(オールカントリー)の投資をお勧めできない6つ理由とは?
-
全世界株式投資オールカントリーは日本を含むか除外するか、どちらが良いのか?
-
オールカントリー投資の選択!SBI雪だるまとeMAXISオール・カントリーどっちを買うべき?
-
【新NISAで成功する】新NISAはオルカン1本で大丈夫!?リスクや向いてる人などを徹底解説!
-
オールカントリー(オルカン)への集中投資はやばい!?