NVIDIAの勢いが止まらないですね。
そこで今回は「NVIDIA 売上4兆800億円、事業戦略と今後について」というテーマで初心者にもわかりやすく解説していきます。実際に、海外で読まれている英語の決算資料も用いて解説していきますが、単語の説明などもするので、初心者でも安心して読めるんじゃないかと思います。
NVIDIAの最新の決算発表によると、売上が約4兆800億円、純利益が約2.3兆円に達しました。この驚異的な数字は、SNSやニュースで大きな話題となっています。
8-K というのは、8-Kは日本でいう決算短信に当たり、Current Reportとも呼ばれるよ。
10-Kは1年分の決算をまとめた年次報告書(Annual Report)で、有価証券報告書に当たるのだ。
10-Qは第1四半期決算から第3四半期決算まで提出される四半期報告書(Quarterly Report)なのだ。
NVIDIA 決算短信分析!
ということで、NVIDIAの決算短信をまず見ていきましょう!
上の図の決算短信は、NVIDIAが2025年度第1四半期(2024年4月28日終了)における財務結果を発表したものです。以下にその主要なポイントを解説します。
主要な財務結果
- 四半期収益:NVIDIAの四半期収益は260億ドルで、前四半期から18%増加し、前年同期比で262%増加しました。
- データセンター収益:データセンターの四半期収益は226億ドルで、前四半期から23%増加し、前年同期比で427%増加しました。
株式分割
NVIDIAは2024年6月7日付で10対1の株式分割を実施することを発表しました。
これは、株式所有を従業員や投資家にとってよりアクセスしやすくするためのものです。この分割により、既存の普通株式の株主は、2024年6月6日の市場終了時点で、1株に対して9株の追加株式を受け取ります。分割後の取引は、2024年6月10日の市場開場時に開始される予定です。
配当金の増額
NVIDIAは四半期配当金を150%増加させ、1株当たり0.04ドルから0.10ドルに引き上げました。この増加は、株式分割後の1株当たり0.01ドルに相当し、2024年6月28日に支払われる予定です。記録日(配当金を受け取る権利が確定する日)は2024年6月11日です。
ジェンセン・フアンCEOのコメント
彼は「次の産業革命が始まった」と述べ、企業や国々がNVIDIAと協力して、従来のデータセンターを加速コンピューティングに移行し、新しいタイプのデータセンターである「AIファクトリー」を構築していると述べています。これにより、人工知能を新たな商品として生産することができます。
AIはほぼすべての産業に大きな生産性向上をもたらし、企業がコスト効率とエネルギー効率を向上させると同時に、新しい収益機会を拡大すると述べています。
追加の事業活動
- データセンターの成長は、ホッパープラットフォームでの生成AIトレーニングと推論の強い需要によって牽引されました。この需要はクラウドサービスプロバイダーを超えて、消費者向けインターネット企業、エンタープライズ、主権AI、自動車、ヘルスケアの顧客にも広がり、複数の数十億ドル規模の市場を創出しました。
- 次の成長の波に向けて、ブラックウェルプラットフォームが完全に生産中であり、トリリオンパラメーター規模の生成AIの基盤を形成しています。Spectrum-Xは、大規模AIをEthernetのみのデータセンターに提供する新しい市場を開拓し、NVIDIA NIMはCUDAを利用してクラウドからオンプレミスのデータセンターやRTX AI PCまで、エンタープライズグレードの最適化された生成AIを提供します。
この決算短信は、NVIDIAの強力な業績成長と将来の成長戦略について詳細に報告しており、投資家や市場参加者にとって重要な情報源となっています。
NVIDIA決算短信 財務結果を見てみよう
ぱっと見、「うわぁめっちゃ難しい……」と思うかもしれませんが、一つずつ丁寧に解説するので、ついてきてください。慣れればすぐ読めるようになります。特別頭が良くないといけないとか、専門性が必要とか、そんなことはなく、慣れです。
まず「GAAP」というのは、「Generally Accepted Accounting Principles」の略で、「一般に公正妥当と認められた会計原則」を指します。ルールみたいなもので、企業がGAAPを遵守した会計処理や財務諸表など作成を行うことで、投資家や取引先からの信用が高まり、株式市場の健全な運営にもつながります。
1. 売上高(Revenue)
売上高(Revenue)は、会社が商品やサービスを販売して得た総収入です。
- Q1 FY25(2025年度第1四半期): $26,044(million)
- Q4 FY24(2024年度第4四半期): $22,103(million)
- Q1 FY24(2024年度第1四半期): $7,192(million)
- 前四半期比(Q/Q): 18% 増(前の四半期と比較。つまり、Q1 FY25とQ4 FY24の比較です)
- 前年比(Y/Y): 262% 増(前年同期と比較。つまり、Q1 FY25とQ1 FY24の比較です)
ここで示されている数字の単位は million(百万)だよ。資料の左上にも、「$ in millions」って書いてるね。つまり、$26,044(million)は、260億ドルとなるのだ。
Q1とかQ4ってどういう意味?
Q1とかQ4のQは英語の「Quarter」の頭文字をとって、第1クォーター(1Q)などと呼んだりするよ。
日本語では、第1四半期(Q1)、第2四半期(Q2)って言い方をするんだけど、事業年度開始から最初の3ヵ月間を第1四半期といい、そこから3ヶ月ごとに決算期が区切られているのだ。
NVIDIAは、2025年度第1四半期の売上高が260億ドルに達し、前四半期比で18%、前年同期比で262%増加しました。これは、NVIDIAの製品とサービスに対する需要が急激に増加していることを示しています。
2. 粗利益率(Gross Margin) = 売上総利益
粗利益率(Gross Margin)は、売上高から製造コストを差し引いた利益の割合。会社の収益性を示します。売上総利益とも呼ばれます。
- Q1 FY25: 78.4%
- Q4 FY24: 76.0%
- Q1 FY24: 64.6%
- 前四半期比: 2.4 ポイント増
- 前年比: 13.8 ポイント増
NVIDIAの粗利益率は78.4%に達し、前四半期の76.0%および前年同期の64.6%から大幅に改善されました。これは、製品ラインの収益性の向上やコスト効率の改善によるものです。非GAAPベースの粗利益率も78.9%で、同様に高い水準を維持しています。
3. 営業費用(Operating Expenses)
営業費用(Operating Expenses)は、会社の運営に関連する全ての費用(販売、管理、研究開発費用など)です。
- Q1 FY25: $3,497
- Q4 FY24: $3,176
- Q1 FY24: $2,508
- 前四半期比: 10% 増
- 前年比: 39% 増
4. 営業利益(Operating Income)
営業利益(Operating Income)は、売上高から営業費用を差し引いた利益です。会社の基本的な事業活動の成果を示します。
- Q1 FY25: $16,909
- Q4 FY24: $13,615
- Q1 FY24: $2,140
- 前四半期比: 24% 増
- 前年比: 690% 増
営業利益は169億ドルで、前年同期比で690%増加し、純利益は148億ドルで628%の増加を記録しました。希薄化後の一株当たり利益(EPS)も大幅に増加し、投資家にとって非常に魅力的な結果となっています。
5. 純利益(Net Income)
純利益(Net Income)は、会社の最終的な利益です。全ての費用(税金や利息など)を差し引いた後の利益です。
- Q1 FY25: $14,881
- Q4 FY24: $12,285
- Q1 FY24: $2,043
- 前四半期比: 21% 増
- 前年比: 628% 増
6. 希薄化後一株当たり利益(EPS: Earnings Per Share)
希薄化後一株当たり利益(EPS: Earnings Per Share)とは、会社の利益を発行済み株式数で割ったものです。株主に対する収益力を示します。
- Q1 FY25: $5.98
- Q4 FY24: $4.93
- Q1 FY24: $0.82
- 前四半期比: 21% 増
- 前年比: 629% 増
non-GAAPとは
non-GAAPとは、会計ルールに基づかない情報のことで、「ノンギャープ」と発音します。
一般的かつ汎用性の高い会計ルールに基づく情報では、どうしても事業の特性を的確にとらえることに限界があります。
そのため、投資家の理解をより深めるために、自社の事業実態をわかりやすく伝える方法として、決算説明会などでnon-GAAPが使用されるケースがあります。
今回は、大きな差がなくあまり重要ではなさそうなので説明は省きますが、読み方は同じなので、自分でも読んでみるといいでしょう。
予測(Outlook)
NVIDIAの2025年度第2四半期の見通しは以下の通りです。
- 売上高(Revenue): $28.0 billion ± 2%
- GAAPおよびNon-GAAPの粗利益率(Gross Margins): それぞれ 74.8% および 75.5% ± 0.5%(年間では中期的に70%台の範囲を予想)
- GAAPおよびNon-GAAPの営業費用(Operating Expenses): それぞれ約 $4.0 billion および $2.8 billion(年間の営業費用は40%台の低い範囲で成長すると予想)
- GAAPおよびNon-GAAPのその他の収入および支出(Other Income and Expense): 約 $300 million(非関連投資の損益を除く)
- GAAPおよびNon-GAAPの税率(Tax Rates): 17% ± 1%(特定の項目を除く)
株式分割と配当金の増額
NVIDIAは10対1の株式分割を発表し、2024年6月7日に実施されます。この株式分割により、株式所有が従業員や個人投資家にとってよりアクセスしやすくなります。
さらに、四半期配当金を150%増加させ、0.01ドルの配当金を支払う予定です。これらの施策は、投資家に対する直接的な利益提供だけでなく、株式の流動性向上にも寄与します。
将来の見通し
NVIDIAは、2025年度第2四半期の売上高を280億ドル±2%と予測しており、今後も強力な成長を見込んでいます。粗利益率はGAAPベースで74.8%、非GAAPベースで75.5%を予想しており、引き続き高い収益性を維持する見込みです。
また、NVIDIAは生成AI(ジェネレーティブAI)とデータセンターの需要が引き続き強力であることを強調しており、新たな成長分野としてブラックウェルプラットフォームやSpectrum-X、NVIDIA NIMなどの製品を挙げています。
NVIDIAの最新決算短信のハイライト
NVIDIAは、前回の決算発表以来、以下の分野で進展を遂げました。
データセンター
- 四半期収益:データセンターの第1四半期収益は226億ドルで、前四半期比で23%、前年同期比で427%増加しました。
- NVIDIA Blackwellプラットフォームの発表:トリリオンパラメータ規模のAIコンピューティングを推進し、生成AIスーパーコンピューティング用のBlackwell搭載DGX SuperPOD™を発表。
- NVIDIA QuantumおよびNVIDIA Spectrum™ X800シリーズスイッチの発表:それぞれInfiniBandおよびEthernet向けに最適化され、トリリオンパラメータGPUコンピューティングとAIインフラストラクチャをサポート。
- NVIDIA AI Enterprise 5.0のリリース:企業向けアプリケーション開発を加速するNVIDIA NIM推論マイクロサービスを提供。
- TSMCとSynopsysの協業発表:NVIDIA cuLithoを使用して計算リソグラフィを加速し、半導体製造業界の最も計算集約的な作業負荷をサポート。
- Grace Hopper Superchipsを使用した新しいスーパーコンピュータの発表:世界中で9つの新しいスーパーコンピュータがAIスーパーコンピューティングの新時代を開くためにGrace Hopper Superchipsを使用。
- Green500リストにおけるトップ3のマシンの発表:Grace Hopper Superchipsが世界で最もエネルギー効率の良いスーパーコンピュータのトップ3を駆動。
- AWS、Google Cloud、Microsoft、Oracleとの協力拡大:生成AIイノベーションを推進。
- ジョンソン・エンド・ジョンソン MedTechとの協業:手術支援にAI機能を提供。J&J MedTech は世界の手術室の 80% に設置されており、教育プログラムを通じて毎年14万人以上の医療従事者を育成しています。
ゲーミングとAI PC
- 四半期収益:ゲーミングの第1四半期収益は26億ドルで、前四半期比で8%減少し、前年同期比で18%増加。
- 新しいAIゲーミング技術の紹介:GDCでNVIDIA ACEとNeural Graphicsを発表。
- Windows向けの新しいAIパフォーマンス最適化の発表:NVIDIA GeForce RTX AI PCおよびワークステーションで最大のパフォーマンスを提供。
- 新しいブロックバスターゲームの発表:Star Wars OutlawsやBlack Myth Wukongなど、RTX技術を組み込んだゲームの追加。
- ChatRTXの新モデル対応:GoogleのGemmaなど、新しいモデルのサポートを追加し、RTX搭載Windows PCおよびワークステーションでチャットボット機能を提供。
RTXとは、NVIDIAが開発した一連のグラフィック処理ユニット(GPU)および関連技術のブランド名だよ。
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション
- 四半期収益:第1四半期収益は4.27億ドルで、前四半期比で8%減少し、前年同期比で45%増加。
- NVIDIA RTX™ 500および1000プロフェッショナルAda世代ラップトップGPUの導入:AI強化ワークフロー用。
- NVIDIA RTX A400およびA1000 GPUの発表:デスクトップワークステーション向けにNVIDIA AmpereアーキテクチャをベースにAIをデザインおよび生産性ワークフローに導入。
- NVIDIA Omniverse™ Cloud APIの導入:産業用デジタルツインソフトウェアツールを強化し、Siemensとのパートナーシップを拡大し、Apple Vision Pro向けの新フレームワークを発表。
- Earth-2 Cloud APIの採用:The Weather Companyおよび台湾中央気象局による高解像度の世界気候シミュレーションに使用。
自動車とロボティクス
- 四半期収益:自動車部門の第1四半期収益は3.29億ドルで、前四半期比で17%増加し、前年同期比で11%増加。
- 新世代NVIDIA DRIVE Thor™プラットフォームの発表:BYD、XPENG、GAC’s AION Hyper、Nuroなどが次世代の電動車両フリートに採用。
- 米国および中国の電気自動車メーカーの使用発表:LucidとIM Motorsが欧州市場向け車両モデルにNVIDIA DRIVE Orin™プラットフォームを採用。
- 車内体験の変革に向けたパートナーの発表:NVIDIA生成AI技術を使用。
- Project GR00Tファウンデーションモデルの導入:ヒューマノイドロボット向けおよび主要なIsaacロボティクスプラットフォームのアップデートを発表。
投資家にとって重要なポイント
- データセンターの成長:データセンター事業の急成長は、AIおよびクラウドサービスプロバイダーからの強い需要を反映しています。これにより、NVIDIAの収益基盤がさらに強化されています。
- 新技術と製品の発表:BlackwellプラットフォームやNVIDIA Quantumなど、新しい技術の導入により、NVIDIAはAIコンピューティングの最前線に位置しています。
- ゲーム市場の革新:新しいAIゲーミング技術とRTX対応のブロックバスターゲームの発表は、NVIDIAのゲーム市場でのリーダーシップを強化します。
- プロフェッショナル向けソリューション:NVIDIA RTX GPUやOmniverse Cloud APIの導入により、プロフェッショナル市場でのプレゼンスを拡大しています。
- 自動車およびロボティクス:自動車部門の成長と新しいパートナーシップの発表は、NVIDIAの自動車産業での重要な役割を示しています。
NVIDIAの驚異的な成長
GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)は、日本語で「画像処理半導体」と呼ばれるもので、NVIDIA(エヌビディア)というメーカーがこれを作っています。
このGPUは、例えばChatGPTや各種AIサービスなどで使われる主要な半導体であり、そのためNVIDIAが現在大きく成長しているのです。
NVIDIAの歴史
NVIDIAの歴史を見ていくと、非常に興味深い点がいくつかあります。ここで簡単にご紹介しましょう。
NVIDIAは1993年に設立されました。当初はゲームやマルチメディア市場に3Dグラフィックスを提供するソリューションを提供していました。そして1999年からは、主にゲーム業界向けにGPUの提供を開始しました。この1999年から提供されているGPUは、現在2024年でも成長を続け、最先端の技術に使われる重要な半導体となっています。
画期的なイベント:AlexNetとAIの進化
NVIDIAの成長を語る上で、2012年の画期的な出来事を見逃すことはできません。それは「AlexNet」というニューラルネットワークの手法がAIの進化を大きく後押ししたことです。
このAlexNetは、画像認識の精度を劇的に向上させる手法として、とあるコンペティションで採用されました。その際にNVIDIAのGPUが使用されたことで、NVIDIAの半導体が研究者やAI開発者に広く支持されるようになりました。これがNVIDIAの成長をさらに加速させるきっかけとなりました。
NVIDIAの急成長の理由とマーケットシェアの独占
ではなぜNVIDIAはこのような驚くべき成長をしているのでしょうか?
マーケットシェアの驚異的な占有率
NVIDIAは現在、驚異的な勢いで成長しています。
その一つの要因がマーケットシェアの圧倒的な高さです。
データセンター向けのGPU市場において、NVIDIAは98%ものシェアを占めています。この数字は一部のアナリストが報告しているもので、2019年には94%から95%というデータもありましたが、昨年の時点では98%に達しているとされています。
なぜNVIDIAのGPUが選ばれるのか
では、なぜこれほどまでにNVIDIAのGPUがAI開発において使用されているのでしょうか。
それは2012年に開発された「AlexNet」というニューラルネットワークの手法が大きな転機となりました。このAlexNetにより、NVIDIAのGPUが非常に高性能であることが証明され、AIの研究者や開発者から高い評価を受けたのです。
NVIDIAのもう一つの強みは、ほぼ独占状態でありながら市場が拡大している点です。GPU市場はAIサービスやAIメーカーが積極的に利用しているため、その需要は年々増加しています。例えば、ChatGPTなどのAIサービスでの利用が増えることで、GPUの需要がますます高まっています。
顧客単価の向上と利益率の改善
市場の拡大に伴い、GPUの需要が供給を上回る状況が生まれています。需要と供給のバランスが崩れると、価格は上昇し、結果として顧客単価も向上します。このため、NVIDIAの売上や営業利益、純利益も大きく伸びています。
先ほど述べたように、NVIDIAの純利益は前年の約7倍、売上は約3.6倍に増加しました。この大きな伸び率は、製造効率の向上だけでなく、顧客単価の上昇が一因と考えられます。同じ売上でも利益率が上がるということは、製品単価が高く設定されていることを意味します。
競合の参入とNVIDIAの未来予想
NVIDIAの未来予想ですが、肌感に基づいたあくまで大体の感想なので、参考までに。
強力な競合プレイヤーの参入
NVIDIAの未来について、予想されるまず一つ目は、強力な競合プレイヤーが参入してくるということです。そして、すでにその兆候は現れています。
例えば、GoogleがAIデータセンター向けに新型半導体であるTPUを独自に開発して発表しました。GoogleもChatGPTのようなAIサービスにGPUを利用していますが、コストの圧迫を避けるために独自の半導体を開発することはビジネス的に有利です。
サーバーマーケットとの類似
この状況はサーバーマーケットに似ています。
国内外でサーバー市場が拡大する中で、AWS(Amazon Web Services)のようなクラウド型サーバーシステムが登場し、既存のサーバービジネスに大きな影響を与えました。同様に、テックジャイアントが半導体製造に乗り出すことで、新しい競争が生まれるでしょう。その結果、現在上昇している顧客単価が落ち着く可能性があります。
とはいえ、NVIDIAの一強状態は今後も続くと予測されています。NVIDIAは新しい事業として「ブラックウェル」という新しい半導体の開発にも取り組んでいます。これも今後の決算発表で注目すべきポイントです。
まとめ NVIDIA決算
NVIDIAは現在、圧倒的なマーケットシェアを誇り、その地位を固めていますが、Googleなどの強力な競合プレイヤーの参入によって、新たな競争が生まれるでしょう。
それでも、NVIDIAの強力な地位はしばらく続くと見られています。今後のNVIDIAの動向に注目していきましょう。