「お金さえあれば……」と思っている人は多いです。
しかし、本当にお金で幸せになれるのでしょうか?
「お金持ちになる」というのは誰でも一度は憧れたことがありますよね。
お金持ちになる人の特徴は科学的にも報告されています。
お金を持つと幸せになれるのでしょうか?
そこで今回は、お金持ちの悩みについて科学的に解説いたします!
お金持ちに悩みはない?
お金持ちに悩む権利はない
と言っています。
彼は、超金持ちばかりをクライアントに持つ心理学者で、フィナンシャルプランナーでもあります。
「金持ちに悩む権利なし」が社会全体の通念だとクロンツは指摘します。
お金を持っている人に対して攻撃的な人は世の中、特にSNSでよく見かけます。
募金をすれば偽善、売名行為と言われ、募金の額が少ないとケチと言われ、しないとしないで金の亡者と呼ぶ人もいます。
「我々は金持ちには厳しい。しかし本当のところは、大富豪たちも同じように実存的な不安にさいなまれているんです」
大金持ちの悩みは、金さえあればすべてがうまくいくという妄想に浸れないことです。
お金を持っていない人は、今抱えている不安や不満が、お金を持つと解決できると考えている人が多いですよね。しかし、お金持ちはお金で悩みが解決できないことを知っているようです。
クロンツ氏は、富裕層に対する理解を深めるべく、「富める者──その経済的・心理学的輪郭」という研究(「ニューヨーク・タイムズ」フィナンシャルコラムニストであるポール・サリバンを含む他3人の研究者との共同研究)を主導し、2015年に発表しました。
その研究の結果、富裕層も深い葛藤を抱えていることがわかったのです。
特にたたき上げの億万長者は、「自己イメージと自尊心のすべてが金銭の追求によってがんじがらめになっている」ようなのです。
お金持ちや富裕層は、お金で幸せになれるわけではないことはわかっているはずなのに、お金の計算がやめられないのです。
クロンツ氏によると、億万長者はたいてい孤独を感じており、他人を信用したり、お金が絡まない真実の人間関係を築いたりするのが難しいと感じています。なにより、同情心をもって耳を傾けてくれる人がいない。
経営者は孤独とよく言われますが、お金を持っている人、あるいは地位の高い人は、共感してくれる人も少ないため、幸せを感じる人が少ないのかもしれません。
しかし、億万長者にも不運な日々はあります。同じ人間ですから。
お金と心のバランス お金持ちの悩みをほぐす
クロンツ氏は、億万長者や高所得者層を助けたいと活動しています。
彼は、投資コンサルティング会社「ユア・メンタル・ウェルス・アドバイザーズ」の会社の共同経営者であり共同設立者です。普段はハワイのカウアイ島で生活しており、仕事のほとんどはテレビ会議や電話でこなしています。
クロンツはフィナンシャルプランナーだがクライアントには投資せず、それは社内の共同経営者たちに任せている。その代わり、クライアントのコーチングやコンサルタントを務めているのです。
お金よりも大切なこと
1980年から1995年に生まれたアメリカのミレニアム世代の若者を対象に、最も大切な人生の目的を調査したものによると、回答の80%が「富を蓄えること」、50%は「有名になること」と答えたそうです。
しかし、心理学者のロバート・ウォールディンガー氏によれば、私たちを健康に幸福にするのは、富でも名声でも無我夢中で働く事でもなく、良い人間関係に尽きるのです。
約75年間にもわたりハーバード大学で724名を対象に行われたハーバード成人発達研究(Harvard Study of Adult Development)を行うハーバード・メディカル・スクールのロバート・ウォールディンガー教授(臨床精神医学)は2015年11月、研究で明らかになった「人生を幸せにする教訓」についてTEDトークで語っています。
お金で幸せになれるというのは短絡的発想で、それ以外に自分にとってなにが幸せなのかをしっかり定義する必要がありますね。