- 数年後の成長を見据えて買った株が、購入後すぐに経営者の株式売却が報じられ、株価が急落。
不安で夜も眠れません。アナリストは依然として強気ですが、『何かあるのでは』と心配です。どうしたら良いでしょうか? -
せっかく慎重に選んだ銘柄の株価が急落すると、不安で「今すぐ売ってしまおう」という衝動に駆られるものです。この行動、いわゆる「投げ売り」は、多くの初心者が経験する典型的なミスです。
このように、買ったばかりの株が急落したら焦ってしまいますよね……。
そこで今回は、行動ファイナンス講座の一つとして、具体的な例とともに対処法を伝授いたします!
マネーチャットでは、超初心者から中級者の方にぴったりな投資の学校を運営しています。毎週の動画学習に加え、毎日の経済解説、そしてみんなと一緒に学習したり意見交換したりする場を作っています。
とりあえず無料で1ヶ月やってみよう! => https://community.camp-fire.jp/projects/view/760550#menu
また、投資初心者の方からその他のよく来る質問に対して、行動ファイナンスの視点から解説をしていますので、ぜひ読んでみてください 🔽
投げ売りは最大の失敗になることも
せっかく慎重に選んだ銘柄の株価が急落すると、不安で「今すぐ売ってしまおう」という衝動に駆られるものです。この行動、いわゆる「投げ売り」は、多くの初心者が経験する典型的なミスです。
確かに、投資していること自体が不安の原因であれば、売却して手放すことで安心感を得られるかもしれません。しかし、果たしてそれが正しい選択と言えるのでしょうか。
ここで考えたいのは、投げ売りによる失敗談です。
たとえば、「将来を見据えて投資したけれど、急落に耐えられず売却してしまった」という話はよく聞きます。この場合、失敗の原因は「投資したこと」ではなく「投げ売りをしたこと」にあります。短期的な下落に反応して売却してしまうと、長期的な利益のチャンスを自ら手放してしまう結果になりかねません。
投資で成功している人の多くは、短期的な動揺を乗り越え、冷静に投資を続けた人たちです。一方、「投資に失敗した」と語る人たちは、往々にして「投資そのものが間違いだった」と思いがちですが、その実態は「早々に売ってしまったこと」が原因である場合が多いのです。
「認知的不協和」が判断を曇らせる
「売却が失敗だった」と認めるのは心理的に難しいことです。これを行動ファイナンスでは「認知的不協和」と呼びます。この状態では、自分の行動を正当化するために、行動の根拠を無理に作り出したり、投資自体を否定したくなる傾向があります。そのため、冷静な判断が難しくなるのです。
Aさんの場合、幸いなことにすぐに投げ売りをしなかったことは大きなプラスです。時間が経てば、感情的な衝動を落ち着かせる「熟慮脳」が働き始めます。このプロセスを利用して、購入時の目的を再確認してみましょう。
長期投資の視点を思い出す
以下のポイントを考えてみてください!
- 購入時の目的は何でしたか?
Aさんは「数年後の成長」を期待して購入したとあります。短期的な株価の変動は長期投資の視点では想定内の出来事です。 - 経営者の株式売却は何を意味する?
経営者が株式を売却した理由は必ずしもネガティブではありません。資金需要や個人的な事情で売却する場合もあります。 - 「何かあるのでは」と思ってしまう心理に注意
確かに「何か隠されているのでは」と感じるかもしれませんが、それが重大な問題であればすでに市場に報じられているはずです。経営者の株式売却が違法なインサイダー取引に該当するなら、即座に調査や処罰の対象になります。
不安を乗り越えるための工夫
不安に駆られて衝動的に売却しないためには、事前に対策を講じておくことが効果的です。
- コミットメントを作る
自分の行動に制約をかける仕組みを用意しましょう。たとえば「一定期間は絶対に売らない」というルールを決めることです。 - 信頼できる第三者の意見を聞く
冷静な判断ができる友人や家族に相談するのも一つの方法です。また、信頼できるアドバイザーに意見を求めるのも良いでしょう。 - 長期的な視点を持つ
投資の目的を忘れず、短期的な変動に左右されないようにしましょう。
投資成功の鍵は「冷静さ」
今回のケースのように冷静さを保ち、直感的な判断を避けることで、投資の失敗を防ぐことができます。急落があっても、慌てずに自身の投資スタイルを振り返り、長期的な視点で考えることが重要です。
投資は短期的な結果に一喜一憂するものではありません。冷静さを保ち、しっかりとした判断基準を持ち続けることで、投資の成功に一歩近づくことができます。
また、投資初心者の方からその他のよく来る質問に対して、行動ファイナンスの視点から解説をしていますので、ぜひ読んでみてください 🔽