- 使わないお金が貯まったので投資に興味を持ちました。しかし、買おうとしたタイミングで価格が上昇してしまい躊躇してしまいました。下落し始めても『もっと下がる』という記事に影響され、結局買えません。どうすればいいのでしょうか?
-
「投資を始めようと決意したのに、いざ始めようとすると買えない」という状況はよくあることです。特に「買おうと思ったら株価が上がった」というケースは、相場格言で「買いたい弱気」と呼ばれる現象に関連しています。この現象を理解することで、対処法も見えてきます。
このように、買おうと思った矢先、株価が上昇したら躊躇してしまいますよね……。
そこで今回は、行動ファイナンス講座の一つとして、具体的な例とともに対処法を伝授いたします!
マネーチャットでは、超初心者から中級者の方にぴったりな投資の学校を運営しています。毎週の動画学習に加え、毎日の経済解説、そしてみんなと一緒に学習したり意見交換したりする場を作っています。
とりあえず無料で1ヶ月やってみよう! => https://community.camp-fire.jp/projects/view/760550#menu
「買いたい弱気」とは?
たとえば、ある株式の価格が400円だったので「この価格なら買おう」と思ったとします。しかし株価は405円、410円と上昇し、最終的には415円に達しました。
このとき、次のような心理が働きがちです🔽
- 「下がったら買えるはず」という希望的観測
株価が下がるのを期待し、「もっと安く買えるタイミングが来るだろう」と考えます。 - 「下がるはずだ」という確信に変わる
希望が徐々に確信に変わり、「今は待つべきだ」と思い込んでしまいます。 - 下がったら買わない矛盾した行動
実際に株価が下がると、買うべき理由を見失い、結局何も行動しないことが多いのです。
これが「買いたい弱気」の典型的な流れです。本来「長期的に成長する」と信じていた投資対象に対し、短期的な株価の動きに惑わされることで心理的な矛盾が生じるのです。
「買いたい弱気」の原因は心理にある
この現象の背景には、行動ファイナンスで説明されるいくつかの心理的要因が関係しています。
- 短期的な思考へのシフト
長期投資の意識が薄れ、短期的な値動きに振り回されることがあります。 - 認知的不協和
「買うべきだ」と思っている自分と、「まだ待とう」とする自分の矛盾がストレスを生みます。この矛盾を解消しようとして「下がるはずだ」と思い込むことで、行動を正当化してしまうのです。
初心に立ち返り、行動をシンプルに
まずは、当初の目的を思い出してみましょう。最初は、「余裕資金を使って世界株式に長期投資したい」と考えていましたね。この視点を取り戻せば、短期的な値動きに振り回される必要がないことに気付けるはずです。
実際に行動を起こす方法
- 少額から試してみる
一度に大きな金額を投資するのが怖い場合は、余裕資金の一部で少額投資を始めてみましょう。経験を積むことで心理的な負担が軽くなります。 - 積立投資を活用する
積立投資は、価格が上がったり下がったりしても一定額を継続的に投資する方法です。これにより、タイミングを悩む必要がなくなり、心理的負担を軽減できます。 - 第三者の助言を活用する
信頼できる家族や友人、専門家に相談し、冷静なアドバイスを受けるのも効果的です。
日本人の多くも「投資興味はあるけど始められない」
今回のような悩みは決して珍しいものではありません。研究データによると、日本の個人投資家の約25%は「興味はあるが投資を始めていない」とされています。これは、心理的な抵抗や情報不足が主な要因と考えられています。
まとめ:最初の一歩が成功の鍵
投資を始めるには、最初の一歩を踏み出すことが最も重要です。「買いたい弱気」に陥らないためには、初心を忘れず、長期的な視点を持つことが大切です。
まずは少額でも良いので行動に移してみましょう。投資は経験を積むことで自信がつき、次第に迷いなく判断できるようになります。焦らず、しかし着実に第一歩を踏み出してください。