新しい「アクティブETF」への投資は本当におすすめなのでしょうか?

こんにちは!

東京証券取引所において、アクティブETF(上場投資信託)が6本初めて上場しました。

これまで東証では、株価指数(インデックス)をベースに運用されるETFしか認められていませんでした。一方で、海外では何年も前からアクティブETFが存在し、特にアメリカ市場では非常に人気があり、数多くのファンドが1兆円を超える運用資産を持っています。

この記事では、アクティブETFについて初心者にもわかりやすく紹介し、積極的に投資すべきかどうかについて考えてみましょう。

おすすめ投資口座!
松井証券
  • 優秀なロボアドバイザー
  • サービスの手厚さ
  • PTS取引に対応
  • 事前入金なしでIPOに応募

\SBI証券と楽天証券の両方の商品が買える /

目次

アクティブETFとは?

アクティブETFの定義は、”インデックスに基づくのではなく、運用者の裁量による運用を行うETF” と簡潔に表すことができます。

アクティブETFについて、一部では “市場平均を上回る運用成績を目指すETF” という説明が存在しますが、これは正確ではありません。時折、投資に関する知識が乏しい記者がネットで情報を収集し、誤った説明を提供してしまうことがあります。投資家や読者は、こうした誤った情報を提供する記者を見抜くべきです。

新聞記事を例に挙げてみましょう。

“値動きが日経平均株価などの指数に連動する従来のパッシブ型のETFに対して、アクティブETFは運用会社が独自に選んだ銘柄で構成するETF”です。対照的に、”アクティブETFとは、市場平均を上回る運用成績を目指す上場投資信託” という説明は誤りです。

“アクティブ”、”パッシブ”、”インデックス” などの用語は、しばしば混同されることがあります。確認が必要なのは、以下の概念です。ベンチマーク(具体的な運用目標ポートフォリオ)と同じリターンを目指すのが “パッシブ運用” であり、ベンチマークと異なる運用が “アクティブ運用” です。また、 “インデックス運用” は指数に基づく運用であり、パッシブでもアクティブでも行われることがあります。

現実には、パッシブ運用はしばしばインデックス運用であり、これは運用のベンチマークとして株価指数が使用されることが一般的です。

ETF(上場投資信託)とは

ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、文字通り取引所(Exchange)で売買される(Traded)投資信託(Fund)のことを指します。日本語では「上場投資信託」と呼ばれています。

一般的な投資信託と異なり、ETFは取引所に上場しており、個別の株式と同じように、証券会社を通じて取引所で売買できるのが最大の特徴です。

ETFは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、S&P500などの指数に連動するように運用される指数連動型の投資信託です。対象となる指数は、国内株式や海外株式だけでなく、債券、REIT(リート)、コモディティ(商品)など幅広い資産クラスをカバーしています。指数の動きに連動した運用成果を目指す点では、インデックスファンドと同様です。

ETFと投資信託の違い

ETFと投資信託(インデックスファンド)の最大の違いは、投資信託は1日に1回、基準価額が算出されるため、その価格でしか取引できない点です。一方、ETFは取引所の営業時間内に、株式と同様にリアルタイムで取引することができます。

要するに、投資信託では注文を出した時点では取引価格が分からず、約定価格は基準価額となります。一方、ETFでは自分が希望する価格でリアルタイムに発注・売買できるというわけです。

また、投資信託は販売会社によって取り扱う商品が異なりますが、ETFは証券会社に口座があれば、基本的には欲しいETFを購入できるのが特徴です。

「日経平均のインデックスファンド」は実はアクティブ運用

日本株の代表的なインデックスである日経平均株価について、そのポートフォリオを詳しく見てみると、一般的な株式市場の平均とは異なり、値の高い銘柄が大きく影響を与えている特異な構成と言えます。そのため、「日経平均のインデックスファンドは、事実上アクティブ運用とみなすことができる」と言える場面が少なくありません。

さらに、日経平均は1年に1度以上、銘柄が入れ替わることがあるため、通常のアクティブ運用と同じように、人間の裁量によってポートフォリオが変化する特別なインデックスです。このような背景から、日経平均のETFが市場で取引されている中で、アクティブETFが認可されなかった理由は、長らく謎めいていました。

アクティブETFは、運用者が適切なポートフォリオを日々公開し、それに基づいて運用会社など市場関係者がETFの設定や償還を行うシンプルな仕組みです。そのため、ETFのポートフォリオが運用者の判断に基づく「アクティブファンド」であることに特別な問題はありませんでした。

最近、東京証券取引所に上場した6本のアクティブETFは、比較的控えめな特徴を持っています。成長株に焦点を当てたアクティブ運用を提供する商品も1つありますが、高い配当を追求する2つの商品や、様々なコンセプトに基づいた銘柄選択を強調する3本も存在します。

今後「売買しやすいテーマファンド」が増える?

ETF(上場投資信託)と一般の公募投信の主な違いを以下に示します。

  1. ETFは上場株式のように価格を見て売買できる。
  2. ETFは通常は株式と同じ売買手数料が必要です。
  3. ETFは原則として毎日構成銘柄が確認できます。
  4. ETFは傾向として信託報酬が公募投信よりも安い。

信託報酬を安くできる主な理由は、ETFが信託報酬の一部である「代行手数料」(信託報酬の4〜5割程度)を販売会社に支払う必要がないからでしょう。

投資信託には販売手数料がゼロの「ノーロード」のファンドも存在し、比較が複雑な場合もあります。しかし、長期保有を考える投資家にとって、ETFはコスト面で優れた投資手段と言えるでしょう。

また、ETFは上場株式と同様に貸株の対象となり、品貸し料を稼ぐことも可能です。ただし、資産残高が不足していたり、売買が不活発なETFは上場廃止のリスクがあるため、資産残高と売買の活況度を検討することは重要ですが、投資家にとっては有益な選択肢と言えます。

運用会社は新しい商品を開発し、新しい商品を好んで提供します。そのため、アクティブETF市場では今後、さまざまな商品が登場するでしょう。

ただし、特定の投資テーマを掲げて高い集中度のポートフォリオを持つ「テーマファンド」型のETFを増やし、これを積極的に売買対象とする戦略は注意が必要です。テーマファンドを通じて漠然とアクティブETFを売買することは、株式市場の価格発見には寄与しづらく、投資や資産形成の手段としては向いていない可能性が高いです。

おすすめ投資口座!
松井証券
  • 優秀なロボアドバイザー
  • サービスの手厚さ
  • PTS取引に対応
  • 事前入金なしでIPOに応募

\SBI証券と楽天証券の両方の商品が買える /

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアして知識を定着させよう!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社シュタインズ
「テクノロジー×教育の研究開発」を事業の基盤に、現在は金融教育サービス事業「Moneychat(http://moneychat.life/)」の企画と開発を進める。

目次