初心者向けガイド: 米国株ETF「VTI」の基本と投資のポイント

VTIは、米国株式市場に幅広く投資することができるETFで、Vanguard社によって運用されています。初心者の方にも分かりやすく説明すると、ETFとは様々な株式に分散投資できる便利な商品です。

過去の動きを見ると、VTIの株価は一貫して上昇傾向にあります。投資先として注目される理由は、その安定した成長にあります。しかし、投資は未来のリスクも含むため、この記事で詳細な分析を提供します。

VTIは多様な米国株に投資することでリスク分散を図り、配当利回りも投資家にとって魅力的なポイントです。この記事では、VTIの構成銘柄や過去の配当実績についても詳しく解説します。

VTIに投資を考えているなら、まずは証券会社で口座を開設することから始めましょう。中でも、取引手数料が無料であるSBI証券は、多くの投資家に推奨されています。

このガイドが、VTIへの投資を検討している初心者の方々にとって、一つの道しるべとなることを願っています。

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目次

VTI ETFの基礎知識

ETF、すなわち「Exchange Traded Fund」は、日本では上場投資信託とも呼ばれ、さまざまな銘柄を一つのパッケージで扱える便利な金融商品です。そのため、1つのETFに投資するだけで、複数の企業への投資と同様の効果を期待できるのです。

米国株式市場に全面投資「VTI」

VTIは、幅広い米国株に投資することを目的としたインデックス型ETFで、具体的には「CRSP US Total Market Index」に連動して運用されます。これに投資することで、大型株から小型株に至るまで、約4,000の銘柄を含む米国株式市場全体に分散投資する効果があります。

ETF(上場投資信託)とは

日経平均株価やTOPIX、ダウ平均などの株価指数に連動するように運用されている投資信託のこと。
通常の投資信託とは異なり株式市場に上場しているため、取引の方法は株式と同じ

VTIの魅力は、米国株式市場の大から小まで、その幅広い範囲をカバーしている点にあります。皆さんがよく知る大手企業の株式はもちろん、中堅・中小企業、さらにはニッチな業界の小型企業の株式にも投資することが可能です。

VTIに投資することは、実質的に米国市場全体に投資することと同じです。これにより、アメリカ経済全体の成長を享受すると同時に、投資リスクの分散も期待できます。

多くの投資家が、中長期にわたって米国市場の成長を見込んでいます。将来のアメリカ経済に期待を寄せつつ、具体的な企業選びに悩んでいる方々にとって、VTIはその悩みを解消し、一括投資の手段を提供します。

「アメリカ経済には投資したいが、どの企業がいいか決めかねる」という投資家の方々にとって、VTIは理想的な選択肢です。一つのETFで米国市場全体に分散投資できるため、個別企業の選択に関わる手間やリスクを減らしながら、アメリカ経済全体の成長ポテンシャルを取り入れることができます。

VTIの利点

投資の初心者にとっても理解しやすいように言えば、VTIは米国の株式市場に幅広く分散投資することができる「オールインワン」の金融商品と考えることができます。これにより、個々の銘柄を選別する手間が省け、経済全体の成長に合わせた投資戦略を立てやすくなります。

VTIに関する基本的な情報を次に紹介します。

ティッカーVTI
運用会社Vanguard
市場NYSE ARCA
ベンチマークCRSP US Total Market Index
銘柄数3,871
経費率0.03%
純資産額約2,851億USD
取扱証券会社IG証券SBI証券楽天証券など

VTIは、世界で有名な資産運用会社Vanguardによって運用されています。VanguardはVTIの他にも、VOO(バンガード・S&P500 ETF)やVYM(バンガード・米国高配当株式ETF)といった多様なETFを提供しており、投資家が自分に合った投資を選ぶことができます。

特にVanguard社のETFは、低コストで運用できることが大きな魅力です。他社のETFと比較して経費率が低く設定されているため、投資家は運用コストを抑えながら効率的に資産を増やすことが可能です。このような特性は、特に長期投資を考えている方にとって重要なポイントとなります。

Vanguard社のこれらのETFは、投資初心者から経験豊富な投資家まで幅広く利用されています。低い経費率であることはもちろん、分散投資の原則に沿った商品構成は、市場の変動に強いポートフォリオを構築する助けになるでしょう。

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VTIの配当についての基本情報

VTIは、四半期ごとに投資家に配当を支払うETFです。直近の配当利回りは約1.50%で、これは年4回、投資家の指定口座に自動的に振り込まれます。

具体的な配当の支払日は、年の3月、6月、9月、そして12月の各末日です。この定期的な配当は、受け取りやすい形で投資のリターンを実感する一助となります。

VTIは配当を重視したETFではないため、配当利回りが低く感じる場合があります。しかし、VTIの魅力は配当だけにあるわけではなく、市場の成長に合わせた価格上昇による利益も期待されています。

VTIとVOOの違い

米国株式市場に投資するETFとして人気のVTIとVOOは、いくつかの点で異なります。VTIはほぼ米国市場に上場する全銘柄をカバーしているのに対し、VOOはS&P 500にリストされている主要な500社のみを対象としています。

これらのETFの最大の違いは、ベンチマークとなる指数と、含まれる構成銘柄にあります。VTIはより広範な市場への投資を可能にし、VOOは主要500企業に焦点を当てています。

経費率、純資産額、配当利回りという重要な投資指標において、VTIとVOOは大きな違いを示さないことが多いです。しかし、VOOは500社に投資しているとはいえ、これらは米国市場の時価総額の約80%を占めているため、市場の動きに密接に連動しています。

VTIVOO
運営会社バンガード社バンガード社
ベンチマークCRSP USトータル・​マーケット・インデックスS&P500
投資対象米国市場全体米国株大型銘柄
構成銘柄数約3,800銘柄約500銘柄
経費率0.03%0.03%
設定日2001年2010年

どちらのETFを選ぶべきか

全市場を網羅したいか、あるいは主要500社に絞った投資をしたいかによって、VTIとVOOのどちらかを選ぶことになります。どちらのETFも米国市場の動きに沿ったリターンを期待できるため、投資家の戦略や目的に合わせた選択が可能です。

VTIの株価

VTIの株価推移を見ると、長期にわたり右肩上がりの成長を遂げているのが明らかです。過去にはITバブルの崩壊、リーマンショック、コロナショックといった大きな市場の暴落も経験していますが、これらの出来事からも力強く回復し、上昇を続けています。

短期的な市場の動きには波がありますが、VTIは時間をかけて安定した成長を実現しています。そのため、長期的な視点で投資を考えている人にとって、VTIは米国市場の成長を享受するのに適したETFと言えるでしょう。

市場の一時的な下落に動じることなく、長期保有を通じてじっくりと投資を行う戦略には、VTIがおすすめです。長期間にわたって米国市場の成長に連れ高し、安定したリターンを目指すことができるでしょう。

https://jp.tradingview.com/chart/?symbol=VTI

新型コロナ後の米国経済とVTIの展望

新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、米国は未曽有の金融緩和策を導入し、インフレが進行しました。これにより、FOMCは迅速な利上げを行い、市場には金利の急速な上昇が見られます。

2022年初から米国市場では株価が下落傾向にあり、2023年3月時点でCPIは5.0%に鈍化しているものの、依然として高インフレが続いています。米国政策金利も同じく高水準を維持しており、金融引き締めが続くと見られています。

ドル建てのVTIは、為替変動の影響も受けます。特に2022年には、米国の利上げによる円安の進行が見られ、これが米国株を割高に見せたのです。

では、VTIへの投資を控えるべきかというと、これは個人の投資判断に委ねられます。市場全体が割安な状況にあるので、これからの上昇を予測するか、または長期投資を考えているならば、現時点が買い時である可能性があります。

VTI投資のメリットとデメリットを分かりやすく解説

VTIに投資を検討する際は、そのメリットとデメリットを事前に理解しておくことが大切です。以下に、VTI投資の主な利点と注意点を紹介します。

メリット①:長期投資に優れた実績

VTIは長期的に見て価値が上がり続けており、過去10年で約4倍に増加しています。米国市場の継続的な成長が見込まれるため、長期的な資産増加を目指す投資家に適しています。

メリット②:CFD取引の可能性

VTIはCFD取引が可能であり、市場が上昇する時はもちろん、下落する時でも取引を通じて利益を得る機会があります。2022年の市場全体の下落はCFDトレーダーにとって有利な状況でした。

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メリット③:幅広い銘柄カバレッジ

VTIは約3,800銘柄を含むことで、米国市場における多様な企業への分散投資を可能にします。特に、今後成長する可能性のある中小企業にも投資しているため、大型株だけでは得られないリターンを期待できます。

メリット④:低い信託報酬

VTIの信託報酬は極めて低く抑えられており、これが投資家のリターンを大きくする一因となっています。たとえば、バンガード社のVOOと比較しても、平均的な「米国籍米国大型株コア・ミューチュアルファンド」の経費率0.98%と比べて低コストです。

投資を始める前に、これらのメリットを慎重に評価し、自分の投資戦略にVTIが適しているかどうかを判断しましょう。

デメリット①:VTIの一株あたりの値段が高いこと

VTIを始めるにあたり考慮するべき一点は、一株あたりの価格が比較的高いということです。2023年11月時点で約215ドルとなっており、これは初期投資額を大きくする可能性があります。例として、S&P500に連動する別のETF「SPLG」は約50ドルとなっており、こちらの方が一株あたりの価格は低いです。

デメリット②:為替手数料の負担

もう一つの重要なデメリットは、VTIが米国株式市場に上場しているため、日本円をドルに両替する際に為替手数料がかかる点です。手数料は証券会社によって異なりますが、売買のたびに発生するため、トータルの費用が増えてしまいます。日本円で取引が可能な国内の投資信託と比較すると、この為替手数料がVTIの不利な点となります。

これらの点を踏まえ、VTIへの投資を進める際は、高額な一株価格と為替手数料が投資計画にどのように影響を与えるかを慎重に考慮する必要があります。

米国株ETF VTIの今後に関するまとめ

市場アナリストたちの予測を総合すると、VTIは短期的には価格の下落リスクを孕んでいるものの、長期的な視野では価格の上昇が期待されています。

人口増加が見込まれる少数の先進国であるアメリカは、今後も国際経済におけるリーダーシップを維持するというのが、多くの投資家の共通認識です。

2022年に見られた急激な利上げは、過度なインフレを抑制するための措置でした。しかし、2023年には利上げのペースが緩和され、インフレに関する懸念も軽減しているとみられています。

利上げの影響が株価に与えた悪影響にも関わらず、2023年後半には利上げ終了が予想されており、これが米国株にとって追い風になると考えられています。経済の減速に対する懸念は残りますが、株式市場にはポジティブなニュースが続くと予想されています。

このような市場の動向を踏まえ、VTIへの投資は、長期的な視点を持ちつつ、短期的な市場の変動に対する理解を深めることが重要です。

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この記事を書いた人

株式会社シュタインズ
「テクノロジー×教育の研究開発」を事業の基盤に、現在は金融教育サービス事業「Moneychat(http://moneychat.life/)」の企画と開発を進める。

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