今回の記事では、「普通の人」が陥りやすい心理バイアス「決定麻痺」について解説します。情報が多すぎると、かえって行動に移せなくなり、重要な決定を先送りしてしまうことがあります。このバイアスが投資初心者にどのような影響を与えるのかを、具体的なケースを通じて学びましょう。
マネーチャットでは、超初心者から中級者の方にぴったりな投資の学校を運営しています。毎週の動画学習に加え、毎日の経済解説、そしてみんなと一緒に学習したり意見交換したりする場を作っています。
とりあえず無料で1ヶ月やってみよう! =>
https://community.camp-fire.jp/projects/view/760550#menu
山田さんの老後への不安
地方で公務員として働く山田さんは、52歳になり老後について考えることが増えていました。年金がもらえるまであと10年、退職金や貯金をどう運用すればよいのか悩んでいました。
ある日、大学時代の友人・佐藤さんと再会した山田さんは、老後資金について話をしました。佐藤さんは「私は投資信託に毎月5万円ずつ積み立てているよ。今ではそれが2000万円以上になった」と話しました。
山田さんは驚き、「投資って難しそうだし、危ないんじゃない?」と尋ねましたが、佐藤さんは「放っておくだけで増える仕組みだよ。むしろ現金のままではインフレで目減りするリスクのほうが大きい」と説明しました。
初めての投資を決意
佐藤さんの話に触発され、山田さんは「自分もやってみよう」と思い立ちました。さっそくインターネットで「初心者におすすめの投資」を検索。すると、投資信託、個別株、金、不動産クラウドファンディングなど、多くの選択肢が見つかりました。
さらに、「今が買い時!」と注目されている銘柄やファンドの情報も溢れており、山田さんはどれを選べば良いのか全くわからなくなりました。
情報の洪水に飲み込まれる
翌週、山田さんは投資に関する本を3冊買い、さらに証券会社のホームページも調べ始めました。しかし、どれも内容が異なり、「初心者には投資信託がおすすめ」と書かれている一方で、「個別株でリターンを狙え」と推奨する意見もありました。
山田さんは「もっと調べてからにしよう」と考え、行動を先延ばしにしました。それから数か月が過ぎるうちに仕事が忙しくなり、投資について考える時間もなくなってしまいました。
10年後の後悔
62歳になった山田さんは定年を迎え、退職金を手にしました。同時に、再び佐藤さんと再会しました。佐藤さんは、積み立て投資を続けたおかげで資産が3000万円以上に増えており、「これで老後も安心して暮らせる」と話しました。
一方、山田さんは退職金と少しの貯金だけで、資産運用を始められなかったことを後悔しました。「もっと早く始めていれば、自分もここまで安心できたはずだ」とつぶやきました。
決定麻痺のメカニズム
山田さんが投資を始められなかった理由は、「決定麻痺」という心理バイアスにあります。選択肢が多すぎると、どれを選べば良いのかわからなくなり、結局何も決められなくなるのです。
投資初心者にとって、以下の状況が決定麻痺を引き起こしやすくなります:
- 情報が多すぎる
ネットや本でたくさんの意見を見て混乱し、行動を先延ばしにする。 - 失敗への恐れ
「選んだ商品が値下がりしたらどうしよう」と考えるあまり、一歩を踏み出せなくなる。 - 完璧を求めすぎる
「これが絶対に正しい」という選択肢を探し続け、時間だけが過ぎていく。
決定麻痺を克服する方法
どうすれば決定麻痺を克服できるのでしょうか?
1. 選択肢を絞る
最初は、「積立型の投資信託」や「個別株」などの大まかなカテゴリから選びましょう。初心者にとって、毎月少額を積み立てられる「インデックス投資信託」などは良い選択肢です。
2. 少額から始める
最初から大金を投資しようとすると迷いが生じます。1万円から始めることで、心理的な負担を減らしつつ投資の感覚をつかむことができます。
3. タイミングを考えすぎない
「今が買い時か?」と考えすぎると行動が止まります。投資信託などの積立投資なら、タイミングに関係なく始められます。
まとめ 決定麻痺
山田さんのケースからわかるように、投資を始めるのが遅れることで得られるはずのリターンを逃してしまうことがあります。「決定麻痺」に陥らないためには、選択肢をシンプルにし、少額からスタートすることが大切です。
老後の安心を得るために、「調べるだけ」ではなく、「行動を起こす」ことが重要です。あなたも今日から一歩を踏み出してみませんか?
マネーチャットでは、超初心者から中級者の方にぴったりな投資の学校を運営しています。毎週の動画学習に加え、毎日の経済解説、そしてみんなと一緒に学習したり意見交換したりする場を作っています。
とりあえず無料で1ヶ月やってみよう! =>
https://community.camp-fire.jp/projects/view/760550#menu