投資や経済に関する判断には、多くの心理的なバイアスが影響しています。
今回は「思い込み」がどのように私たちの判断をゆがめるのかを解説します。
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クイズ:世界の予防接種率を知っていますか?
まずは、世界的ベストセラー『ファクトフルネス』からクイズを一つご紹介します。
- 全世界の1歳児のうち、なんらかの予防接種を受けている子どもは全体の何%程度でしょうか?
-
選択肢:
- A. 20%
- B. 50%
- C. 80%
正解と「思い込み」の影響
答えは C. 80% です。
しかし、多くの人はAまたはBを選んでしまいます。「貧しい国では予防接種を受けられない子どもが多いだろう」という思い込みが影響しているのです。このような誤った判断が生じる原因は、主に次の2つの心理バイアスによるものです。
- 分断本能
世界を「裕福な国」と「貧しい国」という二分的な枠組みで捉えてしまう傾向です。 - ネガティブ本能
世界は悪い方向に向かっている、あるいは良くなっていないと感じてしまう傾向です。
実際には、世界は「裕福な国」「貧しい国」という単純な二分構造ではなく、ほとんどの国が中間層に位置しています。そして、予防接種率も向上し続けています。私たちの「思い込み」と現実は大きく異なっていることが多いのです。
投資における「思い込み」の問
投資でも、心理バイアスによる思い込みが判断を誤らせることがあります。たとえば、
- 恐怖本能
「市場が暴落したら大損する」と思い、株価が下がったときにパニック売りをしてしまう。 - 焦り本能
「今すぐ買わないと大きなチャンスを逃す」と考え、慎重な分析をせずに投資を決めてしまう。 - 犯人捜し本能
投資の失敗を市場や他人のせいにしてしまい、自分の判断を振り返らない。
これらの「本能」に支配されると、冷静な分析ができず、結果的に損失を招く可能性が高まります。
ドラマチックな話に注意しよう
人は感情に訴えるドラマチックな話を信じやすいものです。しかし、それが判断を歪める原因にもなります。たとえば、
- 「成功した投資家の武勇伝」
短期間で莫大な利益を得た話を聞くと、「自分も同じようにできる」と思い込む。 - 「投資で人生を失った悲劇のエピソード」
逆に、投資のリスクだけを強調する話を聞いて「投資は怖いものだ」と感じてしまう。
ドラマチックな話は心に残りやすい一方、投資を成功させるための冷静な分析や計画の重要性は見過ごされがちです。
思い込みを克服するための方法
「思い込み」による判断ミスを避けるためには、以下の3つのステップが有効です。
1. データに基づく判断を心がける
感情や直感に頼るのではなく、事実やデータを重視する習慣を身につけましょう。たとえば、投資先企業の業績や市場の動向を客観的に分析することが重要です。
2. バイアスを意識する
自分がどのような心理バイアスに影響されやすいのかを理解しましょう。たとえば、「焦りや恐怖で行動していないか」を定期的に振り返ると、冷静な判断がしやすくなります。
3. 長期的な視点を持つ
短期的な利益や損失に振り回されるのではなく、長期的な資産形成を目指しましょう。特に、インデックス投資や積立投資のようなシンプルな方法は初心者にも適しています。
まとめ 思い込みと投資
「思い込み」は、投資だけでなく日常生活のあらゆる場面で私たちの判断をゆがめる要因になります。心理バイアスの影響を自覚し、データに基づいて冷静に考えることで、失敗を減らすことができます。ドラマチックな話に惑わされず、事実を元にした投資判断を心がけましょう。
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