投資や貯蓄を長く続けるためには、「お金を増やす理由」をしっかりと意識することが重要です。今回は、貯蓄や投資における「イメージ」の役割について、その実践的な方法を解説します。
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金額より「顔」をイメージする
「投資でお金を増やす目的は何か?」を明確にすることで、継続的な投資行動を促すことができます。お金そのものよりも、それによって実現したい夢やゴールを具体的にイメージすることが効果的です。
封筒に子どもの写真を貼っただけで貯蓄率が倍増
米国で行われた研究では、毎月の貯蓄を封筒に入れて保管する家庭が、封筒に子どもの写真を貼ったところ、特に低所得層で貯蓄率が2倍に増加したという結果が報告されています。目標金額よりも、子どもの顔という具体的なイメージのほうが、行動を引き出しやすいことがわかります。
ゴールベース運用:目標を具体化するサービス
最近では、「ゴールベース運用」という仕組みを取り入れた資産運用サービスも増えています。この仕組みでは、投資目標を具体的に設定し、それぞれに投資期間や予算を割り当てることで、継続的なモチベーションを維持します。
具体例:目標を名前にする
「キャンプ用の4WD車」や「家族で行くハワイ旅行」のように、投資目標に具体的な名前をつけると、目標達成への意欲が高まります。金融機関が目標の達成度を定期的に知らせたり、達成時にお祝いのメッセージを送る機能もあり、こうした仕組みが長期的な行動をサポートします。
良いイメージの4つのポイント
すべてのイメージが行動コントロールに役立つわけではありません。心理学者のダニエル・クロスビーは、行動を促す良いイメージには次の4つの特徴があると指摘しています。
1. 個人的であること
一般的な目標よりも、自分にとって特別な目標のほうが行動を促しやすくなります。「お金を増やしたい」ではなく、「家族と行きたい旅行」や「趣味のための新しい道具」といった具体的で個人的な目標を設定することがポイントです。
2. 肯定的であること
肯定的な感情を伴う目標は、長期的な行動につながりやすい傾向があります。特に、「自分のため」だけでなく「家族や他人のため」の目標は、さらに肯定的な感情を引き出しやすいといえます。
3. 身近であること
具体的な行動をイメージしやすい目標ほど効果的です。「欲しい車を運転している自分」や「旅行先で楽しんでいる自分」を想像することで、目標が現実的に感じられるようになります。
ただし、期間が長くなるほど目標がぼんやりしがちなので、次のポイントが重要です。
4. 持続的であること
長期にわたる目標やサステナブルなイメージは、特に長期投資に役立ちます。たとえば、以下のような目標は持続的で行動を後押しします:
- 子どもや孫の教育資金を準備する。
- 将来、応援したい団体に寄付をする。
- 老後の安心した生活のために資産を形成する。
イメージの力を活用した実例
前述した「封筒に子どもの写真を貼った家庭で貯蓄率が倍増した」という研究は、この4つのポイントを満たしていたと言えます。
- 個人的: 自分の子どもの写真を使ったこと。
- 肯定的: 子どもの未来を守るというポジティブな動機。
- 身近: 子どもの写真を見ることで、現実感が高まった。
- 持続的: 子どもの教育という長期的な目標に関連していた。
まとめ:良いイメージが貯蓄や投資を後押しする
貯蓄や投資を成功させるためには、「お金を増やす目的」を具体的にイメージすることが重要です。特に、個人的・肯定的・身近・持続的な目標を設定すると、行動を続けやすくなります。
今日から始められること
- 貯蓄や投資の目標を具体化し、名前をつけてみましょう。
- 写真やイラストなど、目標を視覚的に意識できる方法を取り入れましょう。
- ゴールベース運用の仕組みを活用し、目標達成をサポートするツールを探してみましょう。
夢を現実に変える第一歩を、ぜひ始めてみてください!
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