投資初心者にとって、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)やS&P500などのインデックスファンドは、投資の最適な選択肢と考えられます。しかし、実際に「オルカン」や「S&P500」をじっと保有し続けたり、毎月欠かさず追加投資を続けている人は、意外と少ないのが現状です。
以下の理由が、インデックスファンドを長期間保有し続けることが難しい要因と考えられます。
- 株価上昇局面で他の銘柄が魅力的に見える
- 市場が好調なとき、インデックスファンドよりも大きなリターンを期待できる個別株や他の投資商品に目が行きがちです。その結果、「もっと利益を得たい」という誘惑に負けて、インデックスファンドの投資をやめてしまうことがあります。
- 暴落時の不安
- インデックスファンドであっても、**30%〜40%**の下落が起こることがあります。暴落が起きると、「このまま持ち続けて大丈夫だろうか?」という不安が生じ、売却してしまう人が多いです。
- 長期的な視点が難しい
- 人間の脳は、30年〜40年後の将来に向けて計画を立て、それを実行し続けることが得意ではありません。長期的なリターンを得るためには、時間をかけて積み立てることが必要ですが、目先の変動に惑わされやすいのが人間の性です。
では、どうすればインデックスファンドを長期的に保有し、十分なリターンを得ることができるのでしょうか?以下の方法を検討してみましょう。
- 自動積立の活用
- 毎月の積立を自動化することで、感情に左右されず、継続的に投資を続けられます。これにより、時間を味方につけて複利効果を最大限に活かせます。
- 市場の変動を理解し、受け入れる
- 市場には上昇と下落があることを理解し、それを受け入れることが重要です。インデックスファンドは長期的に見れば成長する可能性が高いため、短期的な変動に一喜一憂せず、計画を貫きましょう。
- 目標設定と定期的な見直し
- 具体的な目標を設定し、定期的に進捗を確認することで、長期投資のモチベーションを維持できます。たとえば、10年後にどれくらいの資産を築きたいのかを明確にし、それに向けた計画を立てましょう。
株価上昇局面で「オルカン」より魅力的に見える銘柄が続々登場する理由
私たち個人投資家が資産形成の軸にすべきは、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)や楽天・オールカントリーなどの低コストインデックスファンドです。これらの全世界株インデックスファンドを保有することで、特定の個別株や特定の国に集中投資するリスクを軽減し、市場全体のリスクをシンプルに取りながら、安定したリターンを目指すことができます。これは、投資初心者にとって最適なアプローチです。
インデックス投資から浮気してしまう理由
しかし、実際には「オルカン」への投資を長期間続けている人は少なく、多くの投資家が途中で他の投資法に目移りしてしまいます。その理由の一つとして、株価が好調な局面では、オルカンよりも魅力的に見える銘柄が次々と登場することが挙げられます。
マグニフィセント・セブンの影響
たとえば、2023年から2024年にかけて、米国の大手IT銘柄である「マグニフィセント・セブン」が市場を牽引しました。特に、NVIDIAのリターンは圧倒的で、過去1年間のパフォーマンスを見れば、「オルカン」や「S&P500」を保有しているのが物足りなく感じるかもしれません。NVIDIAに投資していれば、短期間で大きな利益を得る可能性が高かったからです。
長期的な視点で考える重要性
しかし、NVIDIAのような個別株を長期でホールドするのは、相当な胆力が必要です。市場が好調な時期に魅力的に見える投資先が出てくると、ついそちらに飛びつきたくなるかもしれませんが、初心者にとっては「オルカン」や「S&P500」に投資を続けるのが安全で賢明な選択です。
他の投資先がどれほど魅力的に見えても、「その商品は本当に自分に合っているのか?自分はそのリスクに耐えられるのか?」を冷静に考えることが重要です。
暴落局面でのインデックス投資のリスクを理解しよう
インデックス投資が長続きしない2つ目の理由は、「オルカン」や「S&P500」などの主要なインデックスファンドであっても、暴落時には30%〜40%の下落を避けられないという点です。
インデックス投資のリスク
たとえ「オルカン」や「S&P500」が世界中の超優良企業で構成されていても、世界全体の金融危機が発生すれば、株価の下落は免れません。インデックス投資は分散投資の効果でリスクを軽減していますが、それでも市場全体が下落する時には同じように下がってしまいます。
実際、「オルカン」や「S&P500」だからこそ「たった30%の下落で済んでいる」とも言えます。個別株の中には、暴落時に上場廃止や倒産に追い込まれる企業も多く存在するため、インデックスファンドはそれに比べて安定しているといえます。
インデックス投資への誤解
しかし、多くの投資初心者は次のような誤解を抱いてしまいます。
- 「インデックス投資なら安心・安全だと思っていたのに、30%も下落するなんて聞いていない!」
- 「毎日のように株価が下がるので怖くなって売ってしまった」
このような誤解や不安から、パニック売りをしてしまうことがあります。こういった行動は、長期的な資産形成に悪影響を与えます。
インデックス投資の基礎を理解しよう
こうした事態を避けるためには、「オルカン」や「S&P500」が人気だから」という理由だけで投資を決めるのをやめ、インデックス投資の基礎理論をしっかり学ぶことが大切です。正しい知識を身につければ、インデックス投資に過度な期待を抱くことなく、暴落時にも冷静に対処できるようになります。
長期投資が難しい理由—人間の脳は短期的な成果を求めやすい
インデックス投資が長続きしない理由の一つに、人間の脳の特性があります。それは、「人間の脳は短期的な成果を求めやすく、20年〜30年後の遠い将来を見据えて行動するのが苦手である」という点です。
人間の脳は短期的な成果に焦点を当てがち
私たちの祖先にとって、長期的な未来を考えることはあまり重要ではありませんでした。「明日の食料をどう確保するか」や「今月の給料をどう稼ぐか」といった、すぐに解決しなければならない課題が優先されてきました。そのため、「人生30年」や「人生50年」が常識だった時代には、30年〜40年後の未来を想像する必要がほとんどなかったのです。
しかし、現代は公衆衛生や医療技術の発展により、平均寿命が飛躍的に伸び、「人生100年時代」が到来しつつあります。それでも、私たちの脳や体の構造は、すぐに変わるものではありません。そのため、若いうちから40年〜50年後の将来を考えて、計画的に投資を続けることは、多くの人にとって難しいことです。
論理的に考えれば、若いうちからコツコツと長期投資に取り組むことが有利であることは明らかです。しかし、多くの人が短期的なリターンを追求し、ギャンブル要素の強い短期投資に走ってしまう背景には、こうした人間の脳の特性が影響しているのです。
長期投資を続けるための対策
この問題を克服するためには、自動積立や目標設定などの方法で、投資を習慣化することが重要です。たとえば、毎月一定額を自動的に積み立てることで、短期的な市場の変動に惑わされず、長期的な資産形成を続けることができます。また、定期的に目標を見直し、進捗を確認することで、将来への意識を保ち続けることができます。
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まとめ インデックス投資はシンプルだが長期間続けるのは意外と難しい
インデックス投資は、一見すると簡単で手軽に始められる投資法のように見えます。しかし、10年〜20年といった長期間にわたってコツコツ続けられる方は、意外と少ないのが現実です。
インデックス投資の成果が出るまでには時間がかかります。短期間で大きなリターンを得ることは難しく、忍耐力が求められます。そのため、投資を続けるうちに、他にもっと魅力的に感じる投資先が目に入ることがあります。個別株や新しい投資商品など、短期的に高いリターンを期待できるものに目移りしてしまい、インデックス投資をやめてしまう人が多いのです。
インデックス投資を成功させるためには、長期的な視点を持ち続けることが大切です。市場の浮き沈みに惑わされず、自分の投資計画を信じてコツコツと積み立てることが、最終的に大きな成果につながります。インデックス投資は、焦らずじっくりと資産を増やしていくための手段であることを理解し、途中で他の投資に目移りしないようにすることが重要です。