「日銀」という言葉はよく耳にしますが、「日本銀行」はなんのためにあるのか説明できますか?
日本でお札(紙幣)を発行できるのは日本銀行だけです。
ちなみに、硬貨(500円・100円・50円・10円・5円・1円)は日本銀行ではなく、国が発行しています。知っていましたか?
また、日本銀行は、政府の委託を受け、国のお金を管理しています。国債の発行や外国為替の決済処理も行っています。
そこで今回は、日本銀行(日銀)の誕生や日銀の役割について初心者向けに解説いたします。
- どうやって日銀は生まれたのか
- 日銀はなにをしているのか
日本銀行の誕生
昔のお金は「兌換紙幣」といって、銀行は自分が持っている金を元にして、独自にお金を発行し、金と紙幣を取り替えるということを行っていました。
しかし、そうなると、自分たちが持っている金の量以上にお札を刷ってばら撒く銀行も現れました。
すると市場にはお札がたくさん出回りますが、ほんとうに金があるのか怪しくなりますよね。実際は、金の量以上にお札を刷っているので、「銀行はいつでも紙幣を金に交換してくれる」という信用がなくなります。
そうして一つの銀行が潰れると、他の銀行も危ないのではないかと信用が失われ、金融不安が広がっていきました。
そこで明治政府は、「お札の発行を各銀行に任せるのをやめて、国の信用を背景とした中央銀行だけがお札を発行できるようにしよう」と考え、日本銀行が誕生したのです。
ちなみに日本初の銀行を作った人が、2024年に新一万円札になる「渋沢栄一」さんです。
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日本銀行の役割 日銀
では、その日銀はどんな役割を担っているのでしょうか?
日本銀行の役割1 銀行にとっての銀行
我々は銀行に預金をします。同じように、銀行は日銀に預金口座を持っています。
各金融機関は、この日銀の預金口座をうまく利用して、さまざまな決済を実行しているのです。
あなたが、三菱UFJ銀行からみずほ銀行にお金を送るということにします。
あなたの家の近くにある三菱UFJ銀行からみずほ銀行にお金を振り込むという手続きをしますよね。
この送金作業は、三菱UFJ銀行の銀行員が、みずほ銀行までお金を持って行った訳ではありません。
各銀行が日銀に開いてある当座預金の中で行われているのです。
日本銀行の役割2 政府の銀行
我々は日本銀行に預金することはできませんが、その代わり、日本銀行にあるお金を納めることができます。
それは税金です。
我々が収めた税金は日銀の金庫に入っています。つまり、日銀は政府の銀行でもあります。
日本銀行の役割3 紙幣を発行する
日銀がいくら「お金を発行できる」としても、好きなように発行できるわけではありません。
もともとは「金の量がお札の信用を担保」していました。これを「金本位制」と言います。
金の量が多ければ、それに合わせてたくさんの紙幣を発行できますね。しかし、金本位制を採用していると、その国の中央銀行が持っている金の量しか、お金を発行できないため、世界中の銀行は金本位制の採用をやめていきました。
金本位制では二十世紀の経済の発展についていけないと考えたのですね。
そこで、金の量に関係なく、お金を発行できるようにしようということになりました。
金本位制の時代は、「このお札になぜお札としての価値があるか」と聞かれれば、それはいつでも金と交換できるからと答えることができましたが、金本位制をやめるとお札はただの紙切れになります。
それではお札の価値はなくなってしまうのでは?と思いますよね。
しかし、「これはお金だ」という信用・信頼、あえて言えば共同幻想があれば「お金」として通用するようになります。
国債の量が紙幣の量を決める
金本位制の時代は。金が入ってきたら、その金に相当するだけのお札を発行していました。
では「金本位制」をやめた今では、なにを基準にして紙幣を発行しているのでしょうか?
それは「国債」です。
国債というのは一言で言うと「国の借金」です。
今の日本銀行は、政府の発行した「発行済み国債の量」によって、お札を発行する量を決めています。
つまり、借金の量によって、日銀が刷るお金の量が決まっているのです。
政府が国会で予算案を通すことで、その年に発行する国債の量が決まります。
「今年はこれだけ借金をします」と国会議員が承認するのです。そして、政府が発行した国債を、一般の銀行や個人が買います。
中央銀行(日銀)は、その一般の銀行が買った国債を買い上げます。そこでその買い上げる額と同じだけの紙幣を発行するのです。
国債を発行すればするほどお札をすることができますが、これでは必ずインフレーションが起きます。
つまり、お金を刷りすぎてお金の価値が下がるということです。
インフレを避けるために、現在の日銀は「政府が発行した国債を直接引き受ける」ということはせず、各銀行が買った国債や社債を、銀行から買い上げ、その時点で紙幣を発行し、各銀行に紙幣を渡すようにしています。
こうすることで、政府がとめどなく国債を発行してしまうのを抑えるだけでなく、お金の流れを調整しているのです。
まとめ 日本銀行
本記事では、日本銀行に関する様々な側面を探求しました。日本銀行は日本国内の金融政策を担当し、経済の安定と発展に向けた重要な役割を果たしています。我々は日本銀行の歴史や機能、金融政策の手段、そして現代の課題について詳しく見てきました。
日本銀行は国内の物価の安定化や金融システムの安定を図るため、金利政策や量的緩和など様々な金融政策手段を駆使しています。これにより、インフレーションやデフレーションのリスクをコントロールし、経済の持続的な成長を支えています。
また、日本銀行は国際的な視点でも重要な存在です。外国為替市場への介入や国際機関との協力を通じて、世界経済の安定に寄与しています。国際的な金融動向を踏まえた上での政策決定が求められています。
しかしながら、現代の日本銀行はさまざまな課題に直面しています。長期にわたる低金利政策の影響や、デジタル通貨の台頭に伴う変革への対応などが挙げられます。これらの課題に対しても柔軟な対応と適切な政策決定が求められています。
最後に、日本銀行の役割や活動は経済や社会に大きな影響を与えており、我々の日常生活にも密接に関わっています。経済の健全な発展と市民の福祉に向けて、日本銀行はその使命を果たし続けています。
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