お金とはなにかについて考えたことはありますか?
多くの人がたくさんのお金を欲しいと考えていますが、実態はただの紙切れだったり、データ上の数字でしかありません。それなのに「お金」という価値として通用しています。
人生においてお金よりも大切なものは科学的に証明されています。
それなのに、お金が一番と考えている人は多い。
お金とはなんなのでしょうか?
今回は、お金とはなにか、その基礎について考えていきましょう!
お金とは?
大昔には「お金」などというものは存在していませんでした。
もともとは物々交換をして欲しいものを手に入れていたのです。
しかし、物々交換というものは効率の悪いものでした。
仕組み自体はわかりやすいですが、たとえば魚を持っている人が肉を食べたい場合、肉を持っている人が魚を食べたいと思っていなければ、取引は成立しませんよね。
このように、商談が成立する確率が低く、物々交換は効率が悪かったのです。
市場の誕生 お金とはなにか
そこで、少しでも条件の合う人同士が「出会う」可能性を高めるために、始まったのが「市場」です。
つまり、「なにか欲しいものがある人はどこかに集まり、たくさんの人が集まれば、条件の合う人がいるかもしれない」という考えです。
しかし、いくら多くの人が広場に集まったとしても、その中から交換条件の合う相手を探すのは難しいですよね。
そこで、「みんなが欲しがる共通のもの」があれば、取引が実行されやすくなります。
みんなの欲しがる共通のもの お金とはなにか
この流れで誕生した「みんなの欲しがる共通のもの」が、日本の場合、「稲」でした。つまり、お米です!
現代日本は飽食の時代を迎えて、米が余って値崩れしないように、わざと生産調整をしているような状態ですが、昔は米は貴重品だったのです。
つまり、当時の米は人々にとって貴重品だったのです。
値の語源 お金とはなにか
昔は、稲を「ネ」と発音していました。
「これはどれだけのネと交換できるの?」という会話が市場で一般的なり、財物の価値のことを「ネ」と呼ぶようになりました。
これが値段の「値」の語源です。知っていましたか?
稲以外にも「みんなの欲しがる共通のもの」がありました。それは「布」です。
布は着るものや履くものに使われる大切なものですよね。布も交換用品として優れていました。
紙幣の「幣」の字は「布」という意味です。
紙幣の誕生 お金の歴史
しかし、時代が進むにつれて、「やはりこれでは使いにくい」という意見が出てきました。
また中国では「貝」が使われていたり、他の地域でのやり方も耳に入ってきます。
そこで、最も使いやすいものとして扱われたのが「金・銀・銅」です。
「金・銀・銅」は、すぐには手に入らない貴重品です。つまり、「みんなが欲しがる共通のもの」として非常に価値が高いのです。また、簡単に溶かすこともでき、それゆえに持ち運びのしやすい「硬貨」の形にすることができたのです。
時代が進むにつれて「お金」と介して大規模な商取引も行われるようになりました。
そうなると、たくさんの硬貨を持って歩き回るのは危険です。途中で強盗に遭う可能性もありますよね。
そこで、自分の持っている硬貨を、お金持ちのところにいき預けるということが始まりました。
お金持ちは「確かに預かった」という預かり証を発行し、人々はその書付を持っていけば、いつでも金貨と交換できるというわけです。
お金は信用
お金持ちには「信用」があります。
「あのお金持ちならお金をたくさん持っているから、この「預かり証」さえ持っていれば、いつでも必ず金貨に変えてくれる。みんながそう信用した瞬間から、お金持ちに発行してもらった「預かり証」をわざわざ金貨に変える必要がなくなります。
つまり、その信用を元に、「預かり証」のまま他の物と交換できるようになるわけです。
こうして金貨や銀貨のような硬貨から、「預かり証」自体が「お金」になっていきました。
これが「紙幣」の始まりです。
お金は交換手段
お金というのは、欲しいものを得るための「交換手段」です。
長期間保管しておいても腐らない、とても便利なもの。あくまで「交換手段」ですから、たくさんお金を持っていてもしかない。使ってこそ価値が出る。それがお金とも言えるでしょう。